それでも大工?

ウッドデッキ

築20年以上のお客様から家の改修のご相談があった時のお話し。
初めてお会いして打ち合わせ。最初、お客様はなかなか厳しい感じでとても緊張しました。それでも少しずつお話をお聞きする内に、笑顔でお話ししてくださるようになりました。その後何百万円の見積もりになる改修工事をご依頼いただきました。

その内容の中に、20年以上お使いのウリンという材種のウッドデッキを直してこれからも大事に使いたいというご相談がありました。ウリンは別名”アイアンウッド”といわれ耐久性があり、こちらのウッドデッキも退色はみられるものの、腐食などはほとんどなく、まだまだ使っていけそうですが、ウリンの下にある大引きという部材が他の材種で、先に傷んでしまっていました。

まずはその大引きを交換するために、ウリンのトップ材を取り外しました。ウリンは耐久性が高いのが長所なのですが、その反面としてとても重く硬いので、施工が大変です。ビスを外す際にも途中でビスが折れてしまったり、外す前から折れていた物も多数ありました。

大引きを交換後はまた元通りに戻しますので、チョークで順番に番号をふって保管します。その後の作業も自分でする予定でいましたが、あるご年配の大工さんが手が空くので何か仕事をさせてほしいとお話がありましたので、デッキの続きをお願いすることにしました。

一通り説明して、自分は他の現場へ、その翌日戻ってみると思ったより作業が進んでいて、そんなに時間がない訳ではなかったので、ゆっくりで良いですよ、と言ってデッキを見た時でした。デッキの先端部分の通りがガタガタ、波打っていたのです。

思わず「これ通りは見てないんですか?ちゃんと揃えてくれませんか」というと「そんなに言うんならあんたがやりゃええが」その瞬間腹がたってしまって「このデッキはお客様がとても気に入って長く使ってきてこれからも大事に使いたいからとご依頼くださったのに!」と言った後、それ以上何も言う気がしなくなって「もう後は自分でやります」と言ってその大工さんにはお引き取り願いました。

仕事は日当もらえたらそれで良いと思っているのでしょうか?二度とその人に仕事を頼むことはなかったとさ。

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