大谷石は栃木県宇都宮市の北西部にある大谷町付近で採掘されます。
特徴は火に強く軽いので、昔から外壁や土蔵などの建材として、また七輪や石窯などにも用いられてきたそうです。大正時代には有名な建築家フランク・ロイド・ライトが東京の帝国ホテル旧本館に使用したことで多孔質の独特な風合いが広く知られました。
採掘したての大谷石は水分を多く含んでいるので青みがかっていますが、乾くと次第に茶系の白色になります。外部に使用すると大谷石に含まれる鉄分が反応してさらに茶色くなるそうです。また「ミソ」といわれる斑点があるのも大谷石の特徴です。
写真は室内の階段室の壁に使用した例ですが、お引き渡し後、数年してから謎の染みが浮かび上がってきました。施工業者さんと一緒にサンディングしたり洗浄したりして多少は除去できたのですが、原因は不明のままです。染みのラインが直線的なものなので工事中に何かが付着して後から変色したのだと思いますが、大谷石のような多孔質の素材は、その風合いなど表情の良さが特徴ですが、自然素材故のの取り扱いの難しさがあると感じました。
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